継ぐ想い

ご実家を次世代へ贈るため、家財を処分。しかし、処分ではなく、ご先祖様からの想いは改めてしっかりご供養したいと、長谷寺にご持参なされました。

時代の流れとはいえ、善き地を引き継ぐことの大変さ、動態保護んしたくとも、時代がゆるさぬその地を皆の為に整えるという苦渋の決断は、代を継ぐ者の定めとはいえ、寺院としてできる限りのご供養をつとめさせていただきました。五月人形は長男としての重圧をはねのけ、成長を支えてくださいました。アルバムは、あの日、あの時をそのままに切り取り、今に伝える記録ではありますが、お役を果たされ、同じく天に戻すことになりました。こけし人形はあの場所で共に旅行した想いを鮮明に想いださせてくださいますが、その想いは観音様にお任せをして、新たなる自らの一歩を踏み出すため、新たな決意を持つために、ご供養をすることになりました。

当然捨てることもできたのです。しかし、想いを授かり、しっかり受け継ぎ、次の一歩のためにも、けして粗末にすることなく丁寧なる供養のためにご持参くださいました。

驚くほとの時代の変化にも柔軟に対応するべく、大きく羽ばたき、精一杯の生涯を祈念し、ご供養をつとめさせていただきました。

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