祈祷札

本日、お申し込みいただきました皆様に年頭祈祷をつとめた「おふだ」をお送りいたしました。

時間の差こそあれ、生まれ、歳を重ね、身体の不調により、やがて身体を返す日がまいります。持っていけるのは、自分で重ねた体験という経験です。生涯を通して出来たこともあるし、出来なかった事もあるでしょう。出来たことは喜びとして、出来なかったことは笑い話になるまで、時間がかかるのかもしれません。

修行を何年も重ねても私の場合は、残念ながらあちらの世界の事を知ることはできていません。しかしながら、私が感じているあちらの世界は、天国でもなく地獄でもなく、普通の世界なのないかな?と思っています。ただし持ち込めるのは、お金ではなく、経験だけ。

多くのご先祖さまにみまもられながら、「よーし、お前の番だ、しっかりやってこい!」と勇気づけられて、私達はぶっつけ本番の人生を精一杯すごしてきました。まるで野球の観戦などの方がイメージがつきやすいかもしれませんね。

チャレンジでの失敗は、経験値の向上として、よくやった!と応援してくださるとして、ずるをしたり怠けたり、嘘をついたり他人を落とし込むような事を続けていたとするならば、応援してくださっていたご先祖様の顔色を曇り、「根性を叩き直してやる!」と叱られるのではないでしょうか?それが、地獄と表現されるのだと思っています。他人に対してではなく自分に対する怠け心、自分に対する嘘も同様なのだと思います。

ならば、どうする? 重く閉じて蓋をした黒い自分史を思い出し、素直に「ごめんなさい」と早いうちに謝ってしまうのが一番の得策です。これを仏教では「懺悔」と書いて「さんげ」と読み、経験を消すことはできないけども、苦しい黒い思いを自分の奥底から外へ出してしまう。方法は修行僧が集まる席で話すことで二度と同じ事を繰り返さないと誓うのです。

今回は少し行い易い方法をおつたえします。  お送りした十一面観世音菩薩の祈祷札には観音様が宿っておられます。出来事や過去の行いはそのままに、観音様が宿る「おふだ」に悲しみや失敗など、負の経験をゆっくりとした呼吸にのせて押し出してください。ゆっくり何度にも分けて。そして鼻からは新しい風を胸いっぱいに吸い込み、自分だけでななく、皆がみんなで楽しめる事、世の中をつくるにはどうしたらよいか、考えてみてください。自分ひとりが幸せにはなるのではなく、まわりのみんながよろこぶ。その喜びが自分の心にみたされる方法をです。笑顔を贈る為の体験を重ねたい。

御札は観音様が宿られ、応援してくださいます。それとともに、1年の疲れも重なります。お役を重ねた御札やお守りは長谷寺にお戻しください。大切にご供養をつとめさせていただきます。


 

と発送の前日、雪がふりつもりましたので、記録として動画を作成しました。よろしければご覧ください。

次男君に動画制作を依頼しており、撮影の最中に、

その横でひさしぶりに撮影してみました。

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