お焼香は宗派やお寺ごとによって様々です。
しかし、どのお寺でも形式にとらわれすぎず、お気持ちを込めることが一番大切です。
それをふまえて曹洞宗の法式作法をお伝えいたします。
基本は想いを込めてです。
お焼香とは
仏教には、香りは仏様の食べ物であるという考え方があります。そのため、仏様が好きな香りのするお焼香が良いとされています。
仏様が好きだからと言って大量にお香を薫じればいいと言うものではありません。
食べ物に例えるならば、主食のお米と言うよりも、甘くて大好きなスイーツのような、そんな気持ちで差し上げてみたらいかがでしょうか。ケーキをお腹いっぱい食べるのではなく、おいしいところをちょっとだけ。それもできれば毎日毎日少しずつ、ちょっとずつ。
宴会やパーティーの席でお酒を酌み交わすこともあろうかと思います。そんな時は少しビールを注ぎ合うようにいい香りをちょっとずつ差し上げていただければと思います。
晩酌も毎日が美味しいようですし、深酒はご遠慮と同じ事。
仏様が好きな香りと言ってわからないこともあろうかと思います。そんな時は自分の基準で。例えばいろんな香りを感じてみる香り比べをしてみる。そして私が好きな香りを見つけ、それを差し上げていただくのが1番思いがこもっているものではあります。しかしながら現代社会では持ち合わせがないからこそお焼香の香台に付属する抹香を使わさせていただく。そんなお気持ちでお焼香を努めていただければ幸いでございます。
お線香との違い
お線香とお焼香に大きな違いはありません。
あえて言えば使いやすいように粉の状態から棒の状態に変えたもの。これがお線香です。お焼香にはタネ火が必要ですけども、お線香は先端に火をつけることでゆっくり燃えてくださり、香りが長く続きます。そして香りも様々。事前にご用意済しておけば簡単に変えることができますし、気分に合わせ、仏様のために選ぶことができますね。