ハンマー再生

柄がとれてハンマーの鉄だけがある。これを使えるように出来れば現場作業が楽になるはずと、託せば成る。前夜はサビついた斧を磨き上げ、しっかりと刃を研ぎに何時間もかけていた彼だからこそのお願い。

 半端になったツーバイフォー材を鉈で2つに割るところからスタート。それからは鉄頭の穴に入るようにひたすら削る。これが 鉈を使う良い練習になる。木材としては柔らかすぎるので削るには簡単ですが、耐久性には問題が残ります。(実際完成後 使用中にすぐに折れた。ので問題を簡易に改善するのに 65ミリの木ネジを打ち込んだところ、木と鉄が相互に作用しているのか、使用継続中です) 簡単に手作りできることを会得できれば、壊れることを恐れることはありません。また、直せばいいのですから。

 壊れないように作る方法もあります。逆に壊れることを前提に作る方法もあります。例えば自動車のタイヤ。削れないパンクしない素材もあるでしょうか、転がり抵抗、ブレーキ性能、振動の吸収を考えれば、削れることが前提で、溝つきのタイヤとなりましたね。刃物もいっしょで、使用して刃先が丸くなれば、研ぐことで、切れ味が戻すことができる。だからこそ、積極的に使い、砥石で磨く。

 使えば減る。行えば失敗も経験する。失敗は心がへこむ。へこんだ心は寝るが一番。眠って少しへこみが戻ったら、あっちこっち削れば、刃先は元の切れ味にもどるものです。今年の失敗という経験値を思い出しながら、べこべこな1年だったなぁ。と叩かれ続けた日々を想い出しながら、来年は叩くほうか?それとも叩かれる方か、いずれにしても再び生きる、新年である寅年がやってくる。

 

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