真剣に丁寧に

「一丈(10尺)を説得するは、一尺を業種するには如かず、一尺を説得するは、一寸を行取するには如かず」大慈寰中(だいじかんちゅう)禅師のお言葉です

百を説くより10を行った方がよい。10を説くより1を行ったほうがよい。という意味ですが、行うことの大切さを言っています。

当時、おろそかにしていた修行を戒めた言葉なのですが、道元禅師はこのように申されました。確かに行は大切だけども、法話の功徳が1割しかいないということはない。修行には修行一杯の功徳がつまっており、法話には法話一杯に功徳がつまっている。法話は修行と同様にとても大切な一つとさとされました。

 

修行道場を終えて、このお寺に入りました。お檀信徒のみなさん墓地も含めて全くのゼロからのはじまりですので、基本はだれもきませんし、収益もありません。ので、基本的には手作りでできることを始めます。ほぼ毎日掃除ですが、これが記録を残していないとわからなくなるので、15年にわたって記録し続け日々のなにげない記事は約1700記事としてホームページに記すことができました。

壊れたところの修繕、コンクリートを練ったり、草を抜いたり、日々の何気にお寺の日常を記し続けました。

カチカチの土地を削って再開発されたこの場所には、なにひとつ木がなく、少しずつ植えるのですが、土が硬く水が浸透しないからか、木が枯れてしまいます。真夏は水道で水をまくのですが、料金が気になります。ということでやってみたのが井戸掘りです。さまざまにある掘り方から、なるべく低価格でできる方法。それが打ち抜き井戸とよばれる上総掘りでした。地表に出る穴は20センチ程で、動力を使いませんし、音も静かで危険は少なそうなのでこの方法に決めました。

千葉県に当時の現物を見ることができる展示室があるということで、早速見学、竹ひごを使って何百メートルと掘り進むことができた当時の智慧を知り、資料を集めました。千葉県は海にせり出すように突き出ているのに、井戸を掘ると自噴するそうで、構造がわからず、とても驚きました。

それからは現在手に入る素材を探しにホームセンタにてさっそく物色です、下水用に使われる塩ビパイプを何個かくみあわせ泥をかき集めながら掘り進む何個かつくれる量を購入します。とってとしては3メートルの水道管を3本程買いました。

土とは言え、硬く、石もあるので、鉄を輪の形に曲げて筒の下側に取り付けます。

筒の下から入ってくる泥と水が戻らないように逆止弁をつけます上がわの横には泥水が排出される穴をあけて、水道用の接着剤はとにかく強力です。しっかり組み込んで開始です。作業は単純、地上から真っ直ぐ下へトントンと上げたり下げたりするだけです。掘り管の中にある程度泥がつまれば、するすると持ち上げて地上で土を出してあげます。穴が深くなるにしたがって水を入れて常に穴の中が泥水で満たされているようにすると、壁が崩れるのを防ぎますし、潤滑剤の役目をしながら掘り進むことができます。一日30センチの時もあったり、1メートルの時があったり、出てくる土の色が変わってくると、とても楽しくなってきます。3メートル 4メートル、5メートルと掘り進むと、深くなってきて細い水道管も泥で滑るようになりますので、取っ手をつけてあげると、とっても力をかけやすくなるので、どんどんすすみます。

お墓参りにこられたみなさんも手伝ってくださいます。境内は田園地帯から10メートルあがっていますので、水はまだまだです。6メートル 7メートル、三本目の管を取り付けるために小休止した時、今回に限って、堀り筒を底につけて一休みをしたその途端、二度と動きません。いくらがんばって、みんなで相談しても、どうやっても動きません。脚立を建てて700キロで引いたまま、一晩おいてみましたが、なんの変化もありませんでした。

しばらく放心状態ではありましたが、土を入れることで永代の印になることになりました。次回はと思いながら5年の歳月が流れております。逐一記録し、励みになっていました、お寺のホームページではありましたが、昨年12月をもって専用サイトから引っ越しを致しました。その際、過去データの持ち出しが難しいことがわかり、事実上全部消去いたしました。Yahooニュース記事に掲載された修行僧募集の記事も削除されました。

行うことで学べることは多く、学べたからこそ次をこころざせるものであります。

やってみたいと思った瞬間、行動を起こして動き続け伝え続けてみましょう。そして経験を通して初めてを楽しみながら学び続ける。自分をみつめ自分を丁寧に見つめ行い続け、日々を重ねることが、幸せにつつまれる秘訣でもあります。

次の企画は、温泉。

しかも、地熱発電まで進むことができれば、
アイスランドに負けず
次世代の電気問題は永代にわたり解決へ

自未得度先度他。無理を承知であなたも人生をたのしみませんか?

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