水難(観音経)

若為大水所漂 称其名号 則得浅処

よのなかの 難儀 にさらされる。

人間の苦悩や不幸は 2つの角度からやってくる。

内なる わざわい と

外からの わざわい です。

内からの わざわい とは、自分の心が作る苦悩や不幸で、火難のことであり、煩悩から生まれる わざわい です。

外からの わざわい とは、自分のまわりの、外の世界からもたらされる わざわい です。

つまり この世の中で 生きてゆく上で、さまざまな難儀や災難のことです。

最大に安全につとめていても、交通事故にあうこともあり、

不当は避難や身に覚えのない誤解や 恨まれたりすることがあります。

さらに欲望や感情の都合で作り上げた 善悪が基準だとすれば 正しいはずがない。

宇宙には絶対の法則があるように 不変なる法則 ほんとうの意味での正しさと

人間が作った善というルールがズレている場合が多い。

本当の意味で 善と悪 正と邪の ゆがみを 客観的に気づくには

正しく見る 「正見」の理智が必要になる。

現在の ゆがみが生じた 世の中を 「大水」と例え

世の中を生きる限りはいやでも 大水に流される運命にあるけども

すくなくとも災いを最小限にとどめることができる浅瀬にたどりつくことができる。


 もし 世の中のさまざまな難儀に押し流されそうになっても「魂の目」を開くことで生まれる「正見」の理智を働かせれば、世の中の難儀も最小限にとどめることができる。

若為大水所漂 称其名号 則得浅処

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